松山油脂のモノづくり / スキンケア製造

高い安全性と変わらぬ品質のために

とくに厳密な衛生管理が必要とされるのがスキンケア製品の製造区域です。まず製造室に入る前に二次更衣室で履物を替え、クリーンウエアを着用します。製造室への入室直前に手を洗浄して、手袋を着用。さらにアルコール消毒も行ないます。また、製造に関わる物以外の持ち込みも禁止されています。

  • 製造スタッフが着用しているクリーンウエアは、もちろん毎日交換。医療機関で使われている白衣のクリーニングも請け負っている協力会社に依頼しています。富士河口湖工場内の水は、富士北麓の伏流水を源とする深井戸の天然水です。井戸の深さは200m。富士河口湖工場の竣工に合わせて削井(さくせい)しました。この水をイオン交換樹脂を通して純水化し、さらに滅菌処理をして使用しています。

  • ここは原料の秤量室。配合量が変わると、同じ原料からまったく異なる製品ができ上がるといわれるほどスキンケア製品の処方は繊細です。原料を秤量する際は、生産管理システムを用いてQRコードを活用し、原料名や配合量を確認。ミスを未然に防いでいます。

  • 乳液やクリームなどは、水と油を混ぜ合わせて「乳化」することで、基材をつくります。この「乳化」は、マヨネーズにも使われている仕組み。卵黄に含まれる脂質(レシチン等)が、そのままでは混ざらない油や酢を混ぜ合わせて乳化させています。

  • 乳液やクリームをつくるときは、水性原料と油性原料を細かく均一に乳化させて、空気の混入を防ぐため真空乳化釜を使用しています。富士河口湖工場には大小5基の真空乳化釜があり、製造量に合わせてスキンケア製品を製造しています。

  • 原料の配合量・配合率、投入順序、撹拌時間や温度、乳化装置の作動時間や回転数等、最適に設定された製造工程を遵守。繰り返し行われる作業でも、その都度工程を確認し遵守することが、変わらぬ品質や高い安全性を維持することにつながります。

  • 外観・色調・揮発分・pH・粘度等の項目について、中間試験を行ないます。中間試験を行なうことによって、万一、製造段階でミスが発生した場合でも、早期発見ができ、また万全の対処をすることが可能となります。

  • 充填前に使用機材の整備状態、清掃状況を点検します。資材、とくに容器を清浄に保つことも重要です。目視確認を行いエア洗浄でも異物の混入を防ぎます。中間試験合格品を、エア洗浄した容器に充填していきます。

  • その後キャップやポンプを締めて製造番号を印字。製造番号は製品を管理するのに欠かせない番号。正しく印字されているかひとつひとつ目視確認したら、誤開封や汚れを防ぐため、容器をシュリンクフィルムで包装したり化粧箱に入れます。

  • いよいよ最終試験。中間試験の項目に加え、生菌数試験を行ないます。各々の規格に従い最終試験に合格した製品のみが順次出荷され、お客様のお手元に届けられます。